なぜ世界遺産なのか
農耕をしなくても、定住できた
縄文人は、狩猟・漁労・採集を生活の基盤としながら、 早くから定住生活を始めました。
しかも、その生活は一時的なものではありません。 北海道・北東北では、農耕に移行することなく、 1万年以上にわたって集落をつくり、暮らしを発展させていきました。
縄文人は、定住という新しい暮らしを築いた。
自然とともに、生き方を変えた
森林、海、河川、湖沼など、 北海道・北東北には豊かな自然環境が広がっていました。
気候や海水面の変化、火山活動など環境が変わる中でも、 人々はその土地の資源を巧みに利用し、 集落や生業のあり方を変化させながら暮らし続けました。
変化する自然に合わせて暮らしをつくった。
豊かな暮らしは、豊かな精神文化を生んだ
縄文の人々は、暮らしの場だけでなく、 墓地や環状列石、盛土などの祭祀空間もつくりました。
土偶をはじめとする多様な遺物からも、 自然や生命、死者と向き合う 精緻で複雑な精神文化が育まれていたことがわかります。
それは、豊かな暮らしと複雑な精神文化だった。
構成資産
登録基準
世界遺産には、それぞれ「なぜ世界遺産なのか」を示す登録基準があります。 ここでは、縄文遺跡群が、どの基準でその価値を認められているのかを見ていきます。
縄文文化の証拠
定住した狩猟・漁労・採集社会が育んだ、独自の精神文化
縄文遺跡群は、農耕を中心としない狩猟・漁労・採集の社会が、 約1万年以上にわたって定住生活を営みながら発展させた文化を伝えている。 土偶や墓、環状列石、盛土などの遺構からは、豊かな精神文化の存在を読み取ることができる。
環境に適応した暮らし
自然環境を生かしながら続いた、縄文時代の定住と土地利用
縄文の人々は、気候や海岸線の変化に適応しながら、 河川、海辺、森林など、それぞれの環境に応じた場所に集落を営んだ。 大きく土地を改変することなく、地域の資源を持続的に利用した暮らしの姿を今に伝えている。