なぜ世界遺産なのか
「巨木が生きる、神秘の森」
屋久島の山々には、樹齢千年を超える ヤクスギをはじめとする原生的な森林が広がっています。
独特の樹形を持つ巨木と、苔むした森、 深い谷や険しい山々が織りなす景観は、 小さな島とは思えない壮大さを生み出しています。
その森が、世界に誇る自然景観を生み出している。
「海岸から山頂まで、ひとつの島に広がる日本の自然」
南の海に浮かぶ屋久島には、標高約2,000mに達する 高い山々がそびえています。
そのため、亜熱帯的な要素を持つ海岸部から、 暖温帯の森林、山地の針葉樹林、 山頂付近の低温環境に適応した植生まで、 標高に応じて多様な自然が連続して広がっています。
この垂直方向の多様性が、屋久島の大きな価値。
「雨が育んだ、独自の生態系」
屋久島は非常に雨が多く、山岳部では 年間降水量が8,000mmを超える地域もあります。
この豊富な水分が、苔や着生植物、 渓流沿いの植物など、多湿な環境に適応した 多様な生物の生育を支えています。
海岸から山頂まで続く環境の違いと、 長い時間をかけて発達した森林。 その組み合わせは、生態系の進化や植生の変化を 研究するうえでも重要な自然環境となっています。
屋久島は、自然の営みそのものを伝える島。
構成資産
登録基準
世界遺産には、それぞれ「なぜ世界遺産なのか」を示す登録基準があります。 ここでは、屋久島が、どの基準でその価値を認められているのかを見ていきます。
特異な自然景観
巨木の森と山岳が生み出す、神秘的で変化に富んだ景観
屋久島には、標高によって亜熱帯から冷温帯までの植生が広がり、 樹齢千年を超える屋久杉の巨木や、苔むした深い森、 山岳地帯の景観などが見られます。 海岸から山頂まで連なる多様な自然は、 世界的にも特異な美しさを持つ景観を生み出しています。
生態系の進化と発達
標高差と気候の変化が育んだ、多様な植生と独自の生態系
屋久島では、海岸部から山岳地帯までの大きな標高差と、 豊富な降水量によって、多様な植生が連続して分布しています。 暖温帯から冷温帯に至る植物群落や、固有の生物を含む生態系は、 島の地形と気候のもとで進化・発達してきた自然の過程を示しています。