なぜ世界遺産なのか
「大陸から隔絶された、独自の自然」
東京から約1,000km南の太平洋に浮かぶ小笠原諸島。 これらの島々は、かつて一度も大陸と陸続きになったことがない 「海洋島」です。
動植物は鳥や風、海流などによって島に運ばれ、 それぞれの環境に適応しながら独自の自然を形づくってきました。 大陸とは異なる進化の歴史が、ここに刻まれています。
その隔絶が、独自の進化を育んできた。
「島ごとに広がる、生命の多様性」
小笠原諸島には、ほかの地域では見られない 多くの固有種が生息・生育しています。 特に陸産貝類では、確認されている種の 90%以上が小笠原固有の種です。
島々に定着した生物は、それぞれの環境に適応し、 長い時間をかけて異なる種へと分化してきました。 こうした進化によって、小笠原ならではの生物相が 形づくられています。
その生き物たちが、小笠原の自然を特徴づけている。
「今も続く、生物進化の物語」
小笠原諸島では、生物が異なる環境に適応し、 多様な種へと分化する「適応放散」が見られます。 陸産貝類や植物には、その過程を示す重要な例が残されています。
島ごとに異なる環境と、海によって隔てられた歴史が、 生物の進化や種の分化を促してきました。 その進化の過程は、今も続いています。
小笠原は、その進化の過程を今に伝える島々。
構成資産
登録基準
世界遺産には、それぞれ「なぜ世界遺産なのか」を示す登録基準があります。 ここでは、小笠原諸島が、どの基準でその価値を認められているのかを見ていきます。
島々で進んだ独自の進化
大陸から隔絶された海洋島で育まれた、独自の生態系
小笠原諸島は、大陸と陸続きになったことがない海洋島であり、 生物が海を越えてたどり着き、島ごとの環境に適応しながら進化してきました。 固有種や独自の植生が数多く見られるこの地域は、 島嶼生態系の進化と発達を示す貴重な自然環境です。